コーチ石川の感動日記

143.やめられない仕事

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札幌市内も秋が深まっています:中島公園の秋

 最近、すっかり月1回ペースの「感動日記」です。ご無沙汰しています。書きたいことは毎日たくさん起きるのですが、あまりにあり過ぎて忘れてしまう・・・。いえ、いざこうして久しぶりに向かうと何から書こうかと迷ってしまいます。あれにしようかな、これにしようかな。

 私には「しんどい!」と思っていてもやめられない仕事があります。ものすごく体力を消耗します。忍耐力も精神力も要します。まるでスポーツのような仕事です。わかっているけれども、引き受けてしまう。。。
大学の「集中講義」のお仕事です。

 丸3日間、朝9時~夕方6時まで大学で授業をします。通常、毎週1回90分の授業を半年間受けてようやく単位がもらえるところを、集中講義なら3日間通い詰めるだけで半年分の単位がもらえます。学生さんにとってはおいしい授業ともいえますが、かえってお互い過酷です。10分間の休憩をはさみながら、3日間毎時間ず~っと同じ先生の顔を見ている学生さんはたいへんでしょう。丸3日間、終日研修をすることはもちろんあります。でも、この3日は違うのです。相手は学生なのです!

 初日1講目、定刻通りに教室に入っても、人影はまばらです。おまけにずーっと後ろの方に固まって座っています。準備をするふりをして少し待ってみますが、出席簿にある人数には達しそうにもないので、おもむろにしゃべり出します。が、いきなり机に突っ伏して寝られます。隣同士、私語が終わりません。悪びれもせず堂々と遅れて教室に入ってきます。「あと14コマもやるのか、これを。。。あぁ、帰りたい・・・」

 毎度のことですが、この仕事を引き受けたことに、にわか後悔の念が湧く自分にもう一人の自分がコーチングしてきます。(これはホントにコーチングを受け続けている賜物です)
「この仕事を引き受けた動機は?」
「この授業を通して、相手に何を伝えたい?」
「どういうあり方でやる自分なのか? 自分の立ち位置は?」

 そして3日目。最後の授業では、私は教室の隅で一人、感動に浸ることとなります。出席簿に名前のある全員が、真剣にコーチングのロールプレイングに取り組んでいます。みんな、起きています。なかなか上手いです。クライアント役も真剣に自分のテーマを持ち出しています。すばらしい!意欲と力を持った学生さんに心から拍手を贈りたくなります。

 ある学生さんの授業後のレポート(抜粋)です。
「先生の第一印象、イメージなのですが、声や仕草にパワーがあり、私語をしている学生もいる中、この教室にいた学生を全員信頼しているというふうに感じました。そういうメッセージを私は最初に感じ取れて、先生を信頼して授業を聞くという、当たり前ですが、大事なことを自然にすることができました」

 これがあるので、やめられないのでしょう。この感性!!学生さんはみんな、すばらしいです。

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