コーチ石川の感動日記

53.滑りながら歩く

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冬も美しいです。~寒中お見舞い申し上げます~

 青森も豪雪ですが、このところ、札幌も負けじと豪雪でした。車道と歩道の間に積み上げられた雪山は、私の身長を超えているところもあり、新鮮に驚いています。

 「石川さん、もう北海道の冬には慣れましたか?」、「滑って転んでいませんか?」 皆様からよくいただくあたたかいご質問です。“はい、慣れました!”、“今シーズンは元旦に宇都宮で1回転びましたが、札幌ではまだ転んでいません!”。

 2年前の冬には、外出するたび寒さで鼻の奥が痛かった私ですが、最近は、“今日は0度かぁ、あったかいよね~”などと生意気なことを言っています。テカテカに凍りついた道路で足がすくんでいた私も、雪の横断歩道を走って渡れるまでになりました。人間の適応能力というのはたいしたもんです。

 凍った路上で、立ち往生していた私に、札幌在住の先輩が言いました。
「滑りながら歩けばいいのさ」
“は・・・?”
当時は何のことかよくわからなかったのですが、最近はなんとなくわかってきました。滑ってもいいんです。体勢を立て直すことができれば。凍った道なんだから滑ることもあるんです。“滑ったらどうしよう?”とビビッていても前に進めません。恐る恐るチビチビ歩き出すから、余計にうまく歩けないんです。滑るんだから、滑ってもいいんです。転ぶ前にバランスを立て直すコツをつかめば。

 「滑りながら歩く」 この技を、私は札幌に来てから、雪道だけでなく、ありとあらゆる場面で体得したように思います。いいんです、失敗しても。体勢を立て直すことができれば。初めてやることなんだから、失敗もするんです。失敗しながら前進すればいいんです。“失敗したらどうしよう?”と考えていても前には進めません。恐る恐るチビチビ歩き出すから転ぶんです。どうせ滑るなら、堂々と歩いて滑りながら進めばいいんです。体勢を立て直すコツをつかめばだいじょうぶです。怖いことなんて何もないんです。でも、このコツは、何度か滑ってみないとつかめないんです。

 「札幌に来てから、歩き方まで物怖じしないものになったね」と言われました。そうなんでしょうか??? たしかにテカテカの道にもひるまなくなりました。滑りながら歩いています。

 ・・・とはいえ、冬の雪道には、皆様、くれぐれもお気をつけくださいませ~。

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