コーチ石川の感動日記

68.人はあまのじゃく

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札幌もようやく春~♪

 札幌もずいぶん雪どけが進みました。今週から自転車に乗り始めています。が、まだ寒いので手袋とマフラーは必需品です。

 私のクライアントさんの中には、営業職、販売職の方がけっこういらっしゃいます。共通して出てくる話は、「アポ入れしなくちゃ始まらないけれど、断られるのが怖くてつい腰が重くなってしまう。ブレーキをかけている自分がいる」、「もっと商品を薦めなくちゃ売れないと思うけれど、なんとなく腰がひけてしまう。強く言えない自分がいる」。

 “じゃぁ、やめてください”と私は言います。“そんなに自分がやりたくないのなら、ムリしてやることないです。そんな方法はやめましょうよ。もっと自分が楽しんでやれる方法を見つけましょうよ”
「え?そんなのあるんですか?」
“あるかもしれませんよ。傲慢に聴こえたらごめんなさい。でも、現に私はぜんぜん営業しなくてもクライアントさんが増えていきます。そんなやり方もあるような気がします”
「はぁ・・・」

 クライアントさんの一人、Gさんとのコーチングでこんな報告がありました。
「前回のコーチングで、『商品のことを言わなくてもいいんだ』と思ったら、急に楽になりました。今までは、『言わなくちゃ。言わなくちゃ売れない』と思って、自分で自分を縛っていたような気がします。急にぱぁ~っと世界が広がった感じ。そうすると、2日後ぐらいに何も言っていないのに、買いたいという人から連絡が来たんです」
“ほう!それはすごいですね!”
「それに、『言わなくてもいい』って思っていると、最近、気がついたら、商品のことを言っている自分がいるんです。苦手だと思っていたのに・・・」
“それは、すばらしい!おもしろいもんですね~”

 59話に書いた『断れないMさん』も、
「『断れなくてもOK』と思ったら、最近、断れるようになってきたんですよね」とおっしゃる始末。人はほんっとにおもしろいです。「やれ」と言うとやれない。「やらなくていい」と言うと案外やれる。つくづくあまのじゃくだと思います。

 「こうしなくちゃ。そうしないとうまくいかない」。この想いでいる間は、人はなかなか成果を出せないようです。「こうしなくちゃいけないのに、やれない自分はダメ」。こうなるとますます成果は出ないようです。「まぁ、いっか。自分にやれる方法でやれれば」、「それだったらできそう。なんかわくわくしてきた。やってみたい!」。こう思えたときに人は成果を出し始めるようです。「~しなくちゃ」を1回脇に置いてみるというのはけっこういいかもしれません。コーチはこの成果を生み出さない「~しなくちゃ」を取り除いてあげる役割でもあるのかもしれません。コーチングをやっていて最近、特にそんなことを思います。

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