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コーチ石川の感動日記

70.答えは自分の内側にある

カテゴリー:日時:2005年04月22日(金)


札幌は今日も雪が降りました。チューリップの芽もまだこんな感じ・・・。


 先日の『コーチング実践コース』で、私は感嘆しながら、参加者の皆さんのロールプレイを拝見していました。
“はぁ~、なるほど。いい質問するね~”
“そこでそう切り返すか?!お見事!視点を変えるアプローチ!”
“その提案!まさに絶妙のタイミング!”
皆さん、なかなか上手です。さっきやった私のデモなんかよりもずっとずっと上手です。


 参加者の皆さんは、以前、『基本コース』を受講された方がたばかりですが、1ヶ月前に受講したという方もいらっしゃれば、受講してから約2年が経過しているという方もいらっしゃいます。この間、実際にクライアントを持って、コーチングをしているという方もいらっしゃいます。そういう方は、たしかに以前とぜんぜん違うレベルのコーチングをなさっていることにあらためて驚かされます。


 「もっと継続してコーチングを学びたいのですが、この後はどうしたらいいですか?」
セミナー受講者の方からよくうかがう質問です。たしかにコーチング関係のセミナーは増えてきましたが、もっと深くもっとバージョンアップして、となるといろいろ制約もあるようです。


 でも、一番コーチングを学べるのは、やっぱり、自分が『コーチングをする』ことなのだと思います。さらに、『コーチングを受ける』ことが加わればいっそうパワフルです。私も自称“セミナーおたく”ですから、どうしても、セミナーにお金をつぎ込んで、『外側に答えを求める』行動に走ります。でも、本当にコーチとしての自分を支えているのは、自分自身がクライアントさんと接する中で実践として学んできたことです。研修室の中では、決してコーチングはうまくなりません。研修室の中で学んだことを自分で実践することが、当たり前なのですが、一番効果的な方法なのだと思います。実践しないで、セミナーだけを受け続けるのは、もったいないことです。


 私自身も含めて、もっと深くコーチングを学びたいと思うのだったら、つべこべ言わずに、自分がコーチングをやってやってやりまくることです。学んだことをとにかく実践し続ける。それに尽きます。一度に30人のクライアントさんを持って、1日中、電話に張り付いてコーチングをしていた時期がありました。ご飯を食べる時間もありません。夕方になると頭痛がしてきます。この経験の後、初めて、“これか?!”と私の中でスイッチが入った瞬間がありました。


 私たちは、答えを外側に求め過ぎです。でも、答えは決して外にはない。やっぱり自分の内側にあるんです。今回の参加者の皆さんに、このことをあらためて思い出させていただきました。感謝です。

69.微差を見逃さない

カテゴリー:日時:2005年04月18日(月)

 ある病院様に、かれこれ半年ぐらい『コーチング講座』でうかがっています。お忙しいお立場の皆様がたですので、今月は“傾聴のスキル”、今月は“承認のスキル”と細切れに進めています。4月はちょうど半年たったところでしたので、「この半年の成果をふりかえる」というテーマにしました。


“○○さん、いかがですか? 半年、コーチング講座を受けてこられて、何か成果と感じられたことはありましたか?”
「ん~、・・・これといっては、ないんですけど~」
“何でもいいんですよ。この講座を受ける前と今とで、自分が変わったと感じたことをお話しいただけませんか?”
「いや~、別に~、あまり変わってはいないんですけど~、・・・」


 皆さん、意外と煮え切らない様子です。コーチとしては、“じゃ、何だったのよ? この半年間?!”と、ちょっとガクッときてしまいます。
“変化は感じられなくても、意識するようになったことは何かありませんか?”
「そうですね~。・・・『声をかける』というのは心がけるようになりました。自分から、そういうことをするのは苦手だったんですけど、なるべくこちらからスタッフにも声をかけるようにしました」
“ほう、それはすばらしい! そのことによって、何か相手に変化は感じられましたか?”
「う~ん、・・・以前よりは、向こうからも報告をしてくれるようになりましたね」
“おお!それって、すごい成果じゃないですか!”


「たいしたことはしていないんですけど、いきなり教えるのではなく、考えさせるようにもっていったら、スタッフが自主的に動くようになったかな、ってちょっと思います」
「そんなに変化は感じてないんですけど、ほめるようにしたら、こちらの期待以上の仕事をしてくれるようになったみたいです」
“それは、すごい!すばらしいじゃないですか!! あの~、皆さん、それってすごい成果だと私は思うんですけど”
「私は、ぜんぜんダメで、話を聴こうと思っていても、つい自分の言いたいことをしゃべってしまいます。いつも、後になって反省しています。またしゃべり過ぎたって」
“ほう!それは貴重な成果ですよね。だって、コーチングを学ぶ前は、そういう意識は全くなかったわけでしょ? しゃべり過ぎたって後で反省することもなかったわけでしょ? これは○○さんにとって大いなる前進ですよね”


 『成果を出す』と言うと、売上が2倍になること、部下がたちまち超人になること、職場が夢のような世界になることと思い込んでいる方が案外多いような気がします。だから、ちょっとでも部下が仕事に工夫を加えたとしても、前よりちょっとでも早くできたとしても、劇的でない成果はそのまま見過ごされてしまっているような気がします。微差が大差を生む。そのことをよくご存知のはずなのに、どうしても劇的な成果を追い求めるあまり、その手前にある微差を見逃して、かえって相手のモチベーションを下げます。


 小さな成果を見逃さないでください。先週よりも今週、昨日よりも今日、今朝よりも今、ちょっとでも前進が見られたら、思いっきり承認しましょうよ。日々のささやかな成果を見逃さないコーチのあたたかい視線が、相手の“劇的な前進”を促す力になるのです。

68.人はあまのじゃく

カテゴリー:日時:2005年04月13日(水)


札幌もようやく春~♪


 札幌もずいぶん雪どけが進みました。今週から自転車に乗り始めています。が、まだ寒いので手袋とマフラーは必需品です。


 私のクライアントさんの中には、営業職、販売職の方がけっこういらっしゃいます。共通して出てくる話は、「アポ入れしなくちゃ始まらないけれど、断られるのが怖くてつい腰が重くなってしまう。ブレーキをかけている自分がいる」、「もっと商品を薦めなくちゃ売れないと思うけれど、なんとなく腰がひけてしまう。強く言えない自分がいる」。


 “じゃぁ、やめてください”と私は言います。“そんなに自分がやりたくないのなら、ムリしてやることないです。そんな方法はやめましょうよ。もっと自分が楽しんでやれる方法を見つけましょうよ”
「え?そんなのあるんですか?」
“あるかもしれませんよ。傲慢に聴こえたらごめんなさい。でも、現に私はぜんぜん営業しなくてもクライアントさんが増えていきます。そんなやり方もあるような気がします”
「はぁ・・・」


 クライアントさんの一人、Gさんとのコーチングでこんな報告がありました。
「前回のコーチングで、『商品のことを言わなくてもいいんだ』と思ったら、急に楽になりました。今までは、『言わなくちゃ。言わなくちゃ売れない』と思って、自分で自分を縛っていたような気がします。急にぱぁ~っと世界が広がった感じ。そうすると、2日後ぐらいに何も言っていないのに、買いたいという人から連絡が来たんです」
“ほう!それはすごいですね!”
「それに、『言わなくてもいい』って思っていると、最近、気がついたら、商品のことを言っている自分がいるんです。苦手だと思っていたのに・・・」
“それは、すばらしい!おもしろいもんですね~”


 59話に書いた『断れないMさん』も、
「『断れなくてもOK』と思ったら、最近、断れるようになってきたんですよね」とおっしゃる始末。人はほんっとにおもしろいです。「やれ」と言うとやれない。「やらなくていい」と言うと案外やれる。つくづくあまのじゃくだと思います。


 「こうしなくちゃ。そうしないとうまくいかない」。この想いでいる間は、人はなかなか成果を出せないようです。「こうしなくちゃいけないのに、やれない自分はダメ」。こうなるとますます成果は出ないようです。「まぁ、いっか。自分にやれる方法でやれれば」、「それだったらできそう。なんかわくわくしてきた。やってみたい!」。こう思えたときに人は成果を出し始めるようです。「~しなくちゃ」を1回脇に置いてみるというのはけっこういいかもしれません。コーチはこの成果を生み出さない「~しなくちゃ」を取り除いてあげる役割でもあるのかもしれません。コーチングをやっていて最近、特にそんなことを思います。

67.涙の新入社員研修

カテゴリー:日時:2005年04月09日(土)

 ある企業様での新入社員研修の最終日、研修室のドアを開けたとたん、私は胸が熱くなりました。研修に入る前から、涙が出そうになるということはめったにありません。いえ、講師人生で初めての経験かもしれません。


「いらっしゃいませ!」
「ありがとうございました!」
「まことに申しわけございません!」
新入社員の皆さんが、すでに全員そろっていて、グループごとに大声を出しながら、おじぎの練習を何度も何度もしています。たしかに前日、“グループの全員がおじぎと挨拶ができるようになってきてください”と宿題を出したのは私です。それにしても、ここまで、必死に、・・・。とにかく全員が真剣、一生懸命なのです。


“皆さん!私は感動しましたっ!!”
こんな言葉から最終日の研修をスタートさせました。今、ベストセラーになっている『頭がいい人、悪い人の話し方』(PHP新書)の中の「バカに見える話し方」の実例に「感動癖がある」というのがありました。たしかに、私の場合も、行き過ぎた『感動癖』かもしれません。


 3日間ご一緒する間、私は32名の新入社員全員の顔と名前を覚えました。名札がなくても名前を呼びかけることができます。そうなってくると、本当に親のような気持ちになってきます。やりがいを感じながら、担当させていただきました。


「センセ~、ホントにありがとうございましたぁ~」
研修終了後も、皆さんが、次々と私の周りに集まって、挨拶をしてくれました。まるで卒業式の後のようなノリです。お互いに、「ウルウルッ」ときてしまいます。青春を感じます。
「先生が、“感動した”って言ってくださって、私たちも本当に感動しました!」
「ほめてもらえて、自信がつきました!」
「先生の熱い想いが心にしみました!」
皆、むちゃくちゃ承認上手です。泣かせます。


 やっぱり、『感動は感動を呼ぶ。相手の心を動かす』 感動癖、大いにけっこう!
と、実感した1日でした。


 出会えた皆さん、ありがとう。立派な社会人になってください。

66.気がつくと欠点指摘

カテゴリー:日時:2005年04月06日(水)


研修の合い間にお花見:毎春、桜を見ると初心に戻れます


 この時期は毎年、連日「新入社員研修」をやっています。入社式を終えたばかりの新社会人の皆さんに、“社会人のいろは”をお伝えします。どうしてもティーチング(教えること)が主体の研修になってしまいます。新人の段階ですから、ティーチングはもちろん必要なのですが。


“あ、ほら、名刺は胸の高さから下げないで持って”
“45度のおじぎは、もう少し深めを意識して”
“はい、そこで挨拶の言葉を忘れないで”
“それは、謙譲語。尊敬語で言わないと失礼ですよ”
“だから、もっと大きい声で言わないと聞こえませんよ”


 あれ?! 気がつくと、“それじゃだめ。こうして”、“そこはこうでしょ”と欠点指摘ばかりしている自分に気づきました。これじゃあ、私が常々疑問に思っている学校の先生たちのやり方と同じじゃないか(←失礼・・・)!
でも、ほめてばかりいたら気づかないし、、、やっぱり、なおした方がいいところは言わないと。。。


 日頃、“欠点指摘の前にまず承認”などと偉そうに言っている私ですが・・・。つくづく、人は欠点に目がいってしまうものだと実感。「ここがまずい」と思うことをつい先に言ってしまうものなんですね。そのほうが早く良くなると、つい思ってしまう自分も発見しました。我ながら、反省、でした。学校の先生がたを責められません。


そうだ、そうだ。欠点指摘の後は、やる気も引き出さないと。
“そうそう、そのほうが、ずっといいですよ”
“すごくよくなりましたね。すいぶん練習しましたね。すばらしいです”
“こういうところは、本当に新人ばなれしてますね。これからが楽しみですね”
あわてて承認の言葉もプラスしました。


「今日1日で、すごく自分がジェントルマンになった気分です」
「石川さんのおかげで、社会人らしくなれそうです」
新入社員の皆さんもいろんな承認をしてくれました。


 “やる気や自信を持たせながら、ティーチングをするのってよほど意識していないと難しいなあ~” 今さらながら悟った私でした。

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