コーチ石川の感動日記

72.天秤にかけると

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 大阪で参加したコーチングセミナーでの出来事です。このようなセミナーの中でクライアント役のときに私が持ち出すテーマは最近決まっています。『著書を出版したいが執筆が進まない』。あ~ぁ、コーチなのに我ながら情けない限り・・・。感動日記は書けるのに、どうしてなんでしょ?

 今回もそのことをコーチ役のTさんに聴いてもらっていました。話を聴いてもらい、質問をしてもらっていると、だいたい行き着くところもいつも同じです。
“とにかく、忙しいんですよ!仕事が次々と来るのはありがたいことなんですけど、いつも目の前の仕事が優先になってしまって、じっくり書く時間がとれないんです”
“書きたいっていう気持ちはあるんですよ。あるんですけど、仕事が入るとそっちを優先しちゃうんです。仕事が入ることはフリーの身としてはすごく嬉しいことなので、ついつい断れなくて入れちゃうんです”
“でも、いつか、コーチ業と講師業の他に、文筆業っていうのを加えたいんです。その足がかりをそろそろつけたいかな~って思うんですけど、、、進まないんですよね~”
“仕事を入れないでじっくり集中できたらいいんですけど、なかなかそうもいかなくて・・・”

 Tさんは、そんな私の話をじっと聴いてくださっていました。そして、
「じゃ、例えばですけど、このまま順調に仕事が入り続けて忙しいけど悪くない状態でずーっと10年20年いくのと、半年間でも仕事を入れないでじっくり新しいことに取り組んでおくのとを天秤にかけたとしたら・・・」

 Tさんの言葉を聴きながら、私の中で、“カキィ~~ン!”とヒットが飛んだ音がしました。10年後も今と変わらない自分の映像が浮かんだとき、“やだやだ、それは絶対にイヤ!”と思えました。今の自分はとても幸せだと思います。でも、今のままでい続けることは私の意図ではありません。常に前進している必要があるんです。昨日よりも今日、今日よりも明日、日々シフトしていく。これが私の美学なのです。

 “Tさん、今、すごいヒットが飛びました。すごい質問でした。ありがとうございます。今やらなくてはならないことが見えました”
今回、初めてコーチングを学びに四国からいらしたというTさんは、なんと学校の先生でした。それが判明したとき、二人で手をとりあって、『学校にコーチング!!』と叫び合いました。出会いは必然。すばらしい先生と絶妙の質問との出会いに、大阪まで来た甲斐を感じた1日でした。

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